村上英明さんは、2021年7月にヨガメディカル協会のヨガセラピスト認定を修了されました。失礼を顧みず書かせていただきますと、村上さんは、サラリーマン人生をまっとうされ、リタイアされた後に現在はコンサルタントおよび会社取締役もされ、さらにMBA大学院の教師というご経歴で、いままでの協会卒業生の中では異例かつ異彩を放っておられ、村上さんにとって、なぜ今ヨガセラピーなのか!興味津々でインタビューをお願いしました。
ヨガで得られた健康と幸福のシェア
–もともとヨガを始められたきっかけを教えていただけますか?
村上英明さん(以下村上): 2016年4月、名古屋本社より東京本社に転勤となり、元々ヨガは健康に良いと聞いていたので、東京転勤を機会に青山ヨガスタジオB社に入門しました。2017年6月~2018年4月RYT200TT養成修行し資格を取得しました。1回目試験では、リード・アジャストの実技試験が不合格となり(筆記試験は合格)、2ヵ月後再試験を受け合格しました。
—どのようなヨガを学んでこられましたか?
村上: RYT200養成で主にヴィンヤサヨガを学びました。
—ヨガに本格的に取り組まれるようになった経緯も教えていただけますでしょうか?
村上: 青山ヨガスタジオB社でヨガを始めて1年間が経ち、ヨガの興味が深まり、本格的にヨガを学び、ヨガ指導者を目指す決意をしました。
—ヨガメディカル協会を知ったきっかけは何でしたか?
村上: 私がヨガのお陰で得られた健康と幸福を他の人(※特に高齢者)にも共有して頂きたい思いで、高齢者でも気軽に出来るリラクセーションを重視したマインドフルネスヨガセラピーを習得しようと決意しました。
私のRYT200TT養成時代の同期生が勤めるヨガスタジオの代表:奥村マリ先生より岡部朋子代表理事を紹介して頂きました。医療ヨガ学校が沢山ある中で、日本ヨガメディカル協会の理念(クレド・ゴール)に深く感銘を受け、日本ヨガメディカル協会を選定させて頂き認定プログラムを受講致しました。
頭でなく心で学ぶことができた
—協会で学んで、よかったと思われることはどんなことでしょうか?
村上:全ての講座の先生方の指導クオリティが高く、且つ魂を込めた愛情を持った指導により、頭ではなく心で学ぶ事が出来ました。
「ヨガセラピー入門講座」でヨガの八支則ヤマ・ニヤマを改めて学び、ヨガセラピーに於いては、最も大切なヤマ(禁戒)の第一段階のアヒンサー(非暴力=「相手をありのまま受止め、否定しない」)命に感謝し大切にする事を学び衝撃を受けました。
ヨガセラピーは「クライアントのありのままの状態が出発点であり、出来る事から探しながら無理をせず、体を動かす楽しさや呼吸の気持ち良さを共に味わう。呼吸や簡単なポーズや瞑想により気持ちを落ち着け、自律神経の働きを整え且つ自己肯定感や感謝や尊厳等の気持ちがQOLを良化させる」事を実践(2回のMYTレッスン開催)で学べました。
今後も指導実践を一歩一歩積み重ねて、クライアントにマインドフルネスになって貰えるファシリテーターに成れるよう日々精進して行く所存で御座います。
講座「セラピストとしての倫理②」は、医療機関と取引する心構え等指導して頂き、大変勉強になりました。ヨガセラピストの資格を取得後、自力更生で新規お客様を開拓できるウェポンを装備出来る訳です故。他のヨガスタジオ乃至ヨガ学校の養成講座にはない貴重な講義でした。
オンラインでのグループワークは、受講生間で率直な意見交換且つ信頼関係を構築出来ました。講座の中に同じ志を持つ受講生達との交流を持てる時間帯を設けて頂き、とても励みになりました。又、ヨガ指導経験が少ない私は、講座の中で先生及び受講生達の前でロールプレイする機会が多く、実践経験を積上げる事ができ自信がつきました。
BBTヨガ同好会の設立への思い
—BBTのOB会で大勢の方に朝ヨガを実践されたとのことですが、どのように実現にいたりましたか?そのご感想は?ご参加者さまからのフィードバックが何かありましたら教えていただけますか?
村上: 2018年4月、私はヨガインストラクター(RYT200取得)になりました。ヨガ修行の結果、体重が10kGS 減量でき持病の糖尿病が治り、QOLが良化し日々健康幸福な生活を送れるようになりました。
私がヨガで得られた健康幸福を私のステークホルダーの皆様方にも共有させて頂きたい思いで、2018年4月私の母校BBTにBBTヨガ同好会を設立しました(私は代表に就任しました)。毎月2回ヨガレッスン開催(コロナ禍はオンラインレッスン)しており、現在登録メンバーは89名になりました。
BBTヨガ同好会は、BBT内で数ある同好会の中でも、活発に活動している同好会ですので、OB会実行委員長より今年のOB会ではBBTヨガ同好会主催の朝ヨガ(オンラインレッスン)を開催して欲しい由、依頼が御座いました。
初めてヨガを体験する参加者が多数になる事を想定して、日本ヨガメディカル協会公認のMYT(リラクセーションヨガ)ベースにプログラムを立てました。先生には日本ヨガメディカル協会認定ヨガセラピスト:林ゆみ先生をお招きしました。BBTヨガ同好会の理念は「BBTの知のネットワークとヨガの心のネットワークを掛け合わせて、『BBTの輪』&『健康幸福』を燎原の火の如く拡大する」ですので、当日の朝ヨガには1期生から32期生迄(年齢:30歳代~60歳代)世代を超えた仲間達に参加して頂きました。
半分以上の参加者が初ヨガでしたので、皆さんには先ずありのままの状態が出発点である事を理解して頂き、出来る事から探しながら無理をせずに、体を動かす楽しさや、呼吸の気持ち良さをご一緒に味わって頂きました。45分間のレッスンはあっと言う間に終了し、参加者一同、心身共にデトックスできたと大変満足して頂きました。
—すごいですね。BBTのヨガ同好会を立ち上げた後、どのように皆にお声がけをして89人までも、人数を増やすにいたったのでしょうか。皆さんの反応は最初から積極的なものでしたでしょうか?
村上: BBTヨガ同好会立ち上げの際に、有志6名(内、BBTの役員1名)でスタートしました。私のヨガ師匠:林ゆみ先生にご協力して頂き、毎回ヨガレッスンをして頂いてます。メンバーが増えた理由には下記二つの理由が御座います。
一つ目の理由は、林先生のリラクセーションヨガは、日々仕事と勉学で追われ疲弊しているBBT卒業生達のメンタルケア且つ疲労解消の効果が絶大ですので、口コミでファンが増えてきました。
因みに、BBT大学院の名誉教授:森本先生(東芝㈱元副社長)はBBTヨガ同好会の顧問に就任して頂いています。森本先生は今年80歳になりますが、林先生のヨガの大ファンであり5年間ヨガを継続なされ、日々健康幸福な生活を送られております。時々BBTヨガ同好会のレッスンにも参加して頂いております。
尚、先日のBBTOB会朝ヨガレッスンでは、日本ヨガメディカル協会で養成修行なされパワーアップした林先生のMYTレッスンは初ヨガ参加者達に大好評でした。
二つ目の理由は、毎回レッスン終了後にBBTコミュニティ(BBT大学院のOB会がFB上に立ち上げたコミュニティ)へ「BBTヨガ同好会日記(第1話~第41話)」を投稿しています。「BBTヨガ同好会日記」は大変好評であり、ヨガに興味を持つ卒業生達が徐々に増えて、本年6月時点で登録メンバーが89人まで増えました。
—なるほど。MBA大学院の先生や、そこで勉強している方というと、とてもお堅いイメージがあって、ヨガと聞いた途端に引いてしまうのではないか、という勝手なイメージがありましたが、皆さん非常にオープンマインドでいらっしゃるのですね。協会のだれにでも安全にできるヨガ・セラピーの、あらゆる方々への普及に大きな希望を見出したような気がします。最後に、村上さんご自身は、今後、どのように学びを生かして行きたいですか?
村上: 日本ヨガメディカルヨガ協会で学んだ「ヨガセラピストの神髄」を心に刻み込み、これから超高齢化社会に向かう日本ですが、自立支援という視点で、年代を問わず、また病気を抱える方向けにも、ヨガが全ての日本人の健康に寄与する社会創りに貢献したい所存で御座います。
先ずは、小さな一歩から、トヨタグループのリハビリ会社A社と協業の上、リハビリの補助輪としてヨガセラピーの導入から着手する所存で御座います。
取材・文=村松ホーバン由美子