究極のねじり美

2019年のマスターズで見事なカムバックを43歳で成し遂げたタイガー・ウッズ。メジャーなゴルフトーナメントで優勝した最年長ゴルファーになりました。

下がタイガーのスゥイングです。彼の左右の腰はビックリするほど最初から最後までグラウンドに対して平行を保っています。

ダレン・ロード氏の”Yoga Resource”より

そしてフィニッシュでは、耳、肩、腰、膝、足首(前部)が、一直線上にあり、立ち姿勢で理想的と言われるアライメントになっています。

タイガーの下の写真は、アメリカではヨガの手本ポーズのポスターで有名なダレン・ロード氏の「賢者のポーズ1」ですが、見てのとおり二人のフィニッシュ時のアライメントは酷似しています。

タイガーは、長年腰痛や膝の怪我に苦しんできたそうですが、43歳で頂点を極めるために、恐らく、多くのフォーム改造をしてきたことでしょう。そして行きついた体に負担をかけず、最も効率よくボールを飛ばすアライメントが、このようなスイングだったはずです。フィールドは違っても、最高のフォームを追求するとフォルムは同じになるのでしょう。

ありがちなミスアライメント

ねじるポーズでありがちなミスアライメントは、片方の肩が低くなる、背中が丸まる、後屈風になる、首から先に回るなどです。

ねじるポーズのコツ

  1. 床についている部分(座位の場合はお尻、足、手の平や指先など)をしっかり床に押し付ける。(Grounding)
  2. 息を吸いながら背筋を骨盤から頭頂まで、しっかり伸ばす。(Lengthening)
  3. お腹を引き込みコアを引き締める。腰が、丸まっているようなら、たたんだヨガブランケットを敷く。
  4. 息を吐きながら、背筋の伸びを保ったまま、ねじる。
  5. ねじる時は、背骨の背面の下からねじっていく意識を持つ。両肩は水平を保つ

    ヨガのアナトミーの本や呼吸で有名なカミノフ氏のワークショップで学んだことですが、背骨のねじる可動域は、腰椎が5度、胸椎が35度、頚骨が50度です。これを踏まえて首だけがねじれているなんてことのないように、下から順番にねじる意識を持ちましょう。

安全に行うために

以前は、ねじった際に両方のお尻をしっかりと床に押しつけたまま浮かないようにすることが良いとされていましたが、最近では、そうすると骨盤の仙腸関節にひねる力が加わって怪我につながるので、あえて片方のお尻は浮いても構わないという考え方が普及し始めています。(諸説ありますが、たとえば上のタイガーの連続写真で考えた時、もし彼のお尻は上半身のひねりとともに、自然に回っています。もし固定されていたらどうでしょう?)

仙腸関節は英語では一般にSIとかSI Jointと呼ばれていますが、ヨガをやっている人には、この部分の怪我が非常に多いです。

同じ概念は、たとえば「戦士のポーズ1」や「ねじった(ひねった)三角のポーズ」「ねじった椅子のポーズ」でも同じです。たとえば戦士1では「左右の骨盤が正面を向く」という指示が一般的でしたが、最近では、この指示では仙腸間接(SI)に負荷がかかり怪我の原因になるとの警鐘が鳴らされ、見直され始めています。特に戦士1では、たとえば右足が後ろ足だとすると / このような角度で足の踵が床についている状態です。まず、これだけの動きをやってみてください。

右足を大きく後ろに一歩下げ、つま先は少し外側に向けて踵をつけます。この時点で、自然と右側の骨盤は開きますよね。これが体にとっては自然な動きです。ここで右の骨盤を無理に前方に出せば、どこかに必ず無理なひねりが生まれます。

その場所は、多くは骨盤のつなぎ目の仙腸関節です。足首に来る人もいるでしょう。

解決法としては、後ろ足の踵を浮かせる(ハイランジにする)か、骨盤が左右正面を向く指示は気にしない、です。

注意)骨粗しょう症の人は、深くねじることは奨められていません。


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筆者

ホーバン村松由美子

米・ニュージャージー州在住。1982年ハタヨガに出会う。1986年に渡米。RYT500 & Prenatal (マタニティー) & シニアヨガインストラクター。米にてInternational Association of Yoga Therapists 取得中。「セラピーとしてのヨガ」がライフワーク。