4月7日付けでニューヨークタイムズ紙が数ページにわたって報じたコアパワーというアメリカの大手チェーンのヨガスタジオに関する記事です。 コアパワーは現在、競合相手のビクラム・ヨガが創始者のスキャンダルで崩壊した後、アメリカのヨガビジネスの頂点に君臨しています。
記事のタイトルは” Namaste, Now Pay” 「ナマステ、さあ払え」
マルチ商法?
コアパワーでは200時間のティーチャートレーニングを売ったインストラクター達にボーナスを与えていたというものです。
勧誘方法はビデオで教授されており、たとえばインストラクターが、生徒に「あなたは素質があるわ。ティーチャーズトレーニングを取ってみない?」とクラスの後のリラックスして心がオープンになっている時に近づき誘い、さらに個人的に仲良くなって断りにくい状況をつくって勧誘するなど、その商法は、まるでピラミッド型のマルチ商法だと報じています。
また200時間のティーチャートレーニングを終えれば、あたかも仕事を約束するような売り口上にも関わらず、職の保証はないばかりか、さらに上級クラスの受講を薦められるのだそう。さらに、実習生としてただ働きをさせたり、高額な受講料の借金をスタジオの掃除で返金させたりしていた、ということも報じられています。2016年には35州の1200人から訴えられ高裁から140万ドルの支払いを命じられています。
ティーチャー・トレーニングは吟味して選ぶ
アメリカでは、ヨガスタジオが次々とオープンしていますが、多くはティーチャートレーニングが大きな収入源となっていることが問題化してきています。たくさんのお金と時間を費やすのですから、日本でも、ティーチャー・トレーニングを選ぶ際には、十分に色々な面から吟味して選んでください。
ティーチャートレーニングを選ぶ際に一番いいのは、実際に受講した人から話しを聞いてみることです。また、もう一つ大事なのは、ヨガにも色々は流派がありますので、そのTTと講師陣が自分にあった流派なのかどうかも大切です。さらに、どんなカリキュラムが組まれているのかを見てみることです。
私の場合は、200TTは、何人かの先生のTTを教えることの経験不足を感じました(ヨガのインストラクターとしては素晴らしかったのですが、、、)。テキストを読めばわかることを、ダラダラと読む授業にうんざりとしました。
500TTを取ったスタジオは、結構遠い場所にあったのですが、しっかりと実際に受講した人から話しを聞いて決めた評判の良いスタジオで、二度同じコースを取ってもいいと思う位(安ければ、、、)、とても勉強になりました。
村松ホーバン由美子:日本ヨガメディカル協会公認講師&WEB編集責任者
E-RYT500、C-IAYT(国際ヨガセラピスト協会認定セラピスト)、介護予防指導士、米国シニアヨガ指導士、ムーブメントセラピー指導者、ORIGINAL STRENGHTH認定プロフェッショナル、日英通訳翻訳。埼玉県在住。
【担当講座】「解剖学② ヨガセラピー✖筋膜」「ヨガ✖ポリヴェーガル理論✖自律神経」「様々なポーズの軽減法」