受講者さんから快く承諾をいただけましたので、講座中にシェアして下さった興味深い体験をこちらでもシェアしたいと思います。

『自分が病気だったときにヨガクラスに行ったら、最後に先生が「それでは屍(しかばね)のポーズになりましょう」と言われました。その言葉と同時にわいてきたイメージは「風が吹きすさみ砂埃が巻き上がる荒野の中にぽつんと置き去りにされた死体」でした。病気を克服した、そしてヨガを学んでいる今はそう思いませんが、そのときの私はそれが頭から離れなかったのです。』

そういえば初めて屍のポーズという言葉を聞いたとき、私もちょっとびっくりしたことを思い出しました。みなさんはいかがでしょうか?そのときにおかれている立場は皆同じではないので、やはり物ごとの受け取り方は人それぞれ違いますし、同じ人であっても置かれている状況により受け取り方が変化するのは当然である、ということを改めて教えていただきました。

ヨガメディカル協会ではサンスクリット語をあえて使用するということはしませんが、禁止しているという訳ではありませんので(このことは基礎講座で詳しくお話しさせていただきます)もちろんシャバアサナと表現しても良いと思います。でもせっかくの良い機会なのでみんなでいろいろ考えてみました。

休息のポーズ、ちょっとカタい?お休みのポーズ、チャイルドポーズもお休みのポーズの一種だよね。長いお休みのポーズ、夏休みみたい?そして私はその講座の最後に行ったシャバアサナで、その姿を見守っていた自分自身も平安になっていたことを受講者の方々へお伝えしてみました。

「見守られたお休みのポーズ」これどうでしょう?目を瞑っていたら見守られているかどうかはもちろん見えません。でも安全で安心できるかどうかは見えていなくても不思議に感じるもので、見守る見守られるという行為が文字通りその空間の「雰囲気」を作っているのではないかと思ったのです。もし気に入ってもらえたら、ぜひみなさんもこの呼び方を使ってみて下さいね。大切な気づきを教えて下さった受講者さん、ありがとうございました!


松原 昌代

○看護師 ○保健師
○日本ヨガメディカル協会講師・医療普及担当
さまざまな施設でリラクセーションプログラムとしてヨガセラピー提供している。