ヨガのポーズの際にインストラクターに体の一部に触れてもらっただけで(アジャストメント Hands-On Adjustments)、驚くほど気持ち良いと感じたり、体の伸びを感じたりしたことはありませんか。

上手にアジャストメントしてもらうほどの気持ち良さはないかもしれませんが、自分自身の手を体に添えたり、少し圧を加えたり、方向性を示してあげることで、体は手の感覚と手から受ける刺激を通して動いたり学習したりします。

下はペンフィールドのホムンクルスというものです。この奇怪な小人は体の各部位の大きさは、実際に大脳皮質運動野に占める面積の比率に対応して人を描くと、こういう形になるよ~というものです。手の占める範囲が非常に大きいのがわかります。

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ですので、自己調整では、この手と脳の太いパイプをフル活用して、体の各部位ともコミュニケーションを取ります。

コツは、そっと触るのではなく、手の平全体で手の重さを利用する意識で圧をかけ、しっかり体にメッセージを伝えることです。

姿勢を正す自己アジャストメント

たとえば、山のポーズ(タダスナ)では、片手は仙骨の上、もう一方の手は下腹にそえます。仙骨の上に置いた手を床方向にむかって押し下げ、下腹の手はお腹を凹め上に引き上げます。(実際には手の位置は動かさずに、手の重さを利用して手の下の筋肉や骨を動かす感覚で行います。)

これは、特に腰が反り気味の人には有効な自己アジャストです。腰に「あなたの位置はここだよ~」と、手で教えてあげるイメージです。

特に腰が反りやすい人は、この方法を腰がそりやすい他のポーズでも使えます。たとえば戦士のポーズ1では手を頭上に上げる前にセルフ・アジャストします。戦士のポーズ2、体側を伸ばすポーズ、木のポーズ、ラクダのポーズに入る前などにもやってみましょう。

ラクダのポーズ

両手を仙骨の両脇あたりに当てぐっと押し下げ(赤)、そらしながら前に押し出します(緑)。

(以下は超オタクな説明になります。)

この時、尾骨は骨盤と同じ方向に回してタックインしたくなるかもしれませんが、反対に仙骨を骨盤とは反対周りになる意識で動かす意識を持ってみてください。お尻が締まり過ぎず、また腰の沿っている部分の詰まりを感じることなくそらすことができます。仙骨は、寛骨にくっついていて数ミリしか動かないと言われていますが、腰をそらした時には、わずかながら骨盤の動きとは反対の回旋をします。

ラクダのポーズの自己調整2:ヨガパートナーがいたら、胸骨の上を人差し指で押してもらってみてください。その指を押し返すようにすると、胸椎がぐっと伸展して胸が開くのを感じると思います。パートナーがいない場合は、自分の手の平を胸椎に当てて軽く押して、その手を押し返すように胸を背中から突き上げてみてください。

ポーズに入っていく時は、あごを少し引き気味にすると首を守ることができます。あごを引くというよりも、下のオレンジ→のようなループを意識しながら後屈していくと自然に顎が引かれます。

ねじるポーズで体軸のアライメントを調整するアジャストメント

「座位の頭をひざにつけるポーズ」(上の写真)右脚に上半身を倒しながら、左手でお腹全体を左方向(ねじる方向とは反対)に導いてあげます。お腹のお肉をかき出すようなイメージです。上半身の体軸が下の方から伸ばした脚の線上に一致する感覚が得られます。ひねる方向の横腹が縮みやすいのですが、この動きによって左右の横腹が同等に伸びます。この方法は、他のねじるポーズでも使えます。


Yumi Hoban Muramatsu
日本ヨガメディカル協会 International Liaison& Media Director
担当講座:ヨガセラピーに生かす解剖学② ~怪我をさせないポーズの軽減法&筋膜を学ぼう~(オンライン講座年4回開催:開催日程は協会ホームページにてご確認ください。)

全米ヨガアライアンスE-RYT500取得後、アメリカに本部を置くヨガセラピストの国際認定団体であるIAYT(Internationa Association of Yogatherapists)の認定ヨガセラピストC-IAYT取得。米国のカイロプラクティスや鍼灸のオフィス、ヨガスタジオでヨガセラピーを教える。

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