Ms. Diane Speer
1988年からヒマラヤ、クリパル、アイアンガーなど、様々なヨガや瞑想を学ぶ。世界中を旅して仏教を学び、2009年にはダライラマから加持祈祷を受ける。アメリカ、オハイオ州在住

資格:ERYT200, CYT600, AARP グリーフサポート・スペシャリスト、トラウマ・ヨガスペシャリスト、霊気療法家、アロマセラピスト、2020年C-IAYT(ヨガセラピスト)取得予定。複数の代替医療としてのヨガとヨガセラピーの研究に参加。

Yoga has been and remains a prominent and integral part of my life for 35 years.

どのようなスタイルのヨガを教えていらっしゃいますか。

初心者から上級者向けの一般向けのクラスで心と体のためのセラピーとして、アライメントを重視したヨガを教えています。またヨガアライアンス認定の200時間および300時間のティチャートレイニングのプラグラムも教えています。

私のクラスは規律がありながらも楽しく、興味をそそるものであり、自分自身を学ぶといった側面を持ちます。ヨガのレベルに関わらず、マットの上に立てば、何かを発見し、可能性を見出せるように導ければと思っています。

体と心の両面におけるマインドフルネス

体と心の両面においてマインドフルネスであれば、どんなことも可能だと私は思っています。ヨガを基本としたライフタイルによって、人々が、より健康にマインドフルネスに満ちたりた人生を歩むための自己変革ができるよう努力しています。

どのような年代の方々を教えていますか?

10代から高齢者、グループレッスン、個人レッスンをしています。

ヨガの世界に足を踏み入れたきっかけを教えてください。

ヨガを練習したり教えている内に、ヨガが科学的であると同時に変容をもたらしうるヒーリング力があり、心と体と魂を最大限に高め、心の平穏をもたらすのに有効だと気づいたからです。私が自ら気づいたというよりは、ヨガセラピーという分野が私の元へやってきました。ヨガを教え続けている内に、人生につまづいている人、トラウマや病気、怪我、人間関係で苦しんでいる人たちが、私の元へやってきて、ヨガの練習を通したサポートを求めてくるようになりました。

そのような人たちを、さらにサポートして助けたいという気持ちでヨガセラピーの勉強を続けている内に、多くの尊敬する師に出逢い、トラウマ、大事な人を亡くす悲しみ、心配、うつ、慢性病、心の病、術後の回復、慢性の痛み、人間関係、家族の問題など様々な情況や症状に対応できるためのヨガを学んできました。

還暦で目指す博士号

そして今は国際ヨガセラピスト協会認定のヨガセラピストになるために勉強しているところです。また療養と創造科学の分野での博士号を取得するための準備もしています。

どのような分野のヨガに興味をお持ちですか。

バランスと、癒し、健康と自己変革と発展たのめの療養的側面をもったすべての人のためのヨガセラピーに興味を持っています。特に、ヨガのインストラクターや、ヘルスケアに関わる専門家や教育者に教えることに興味があります。ヨガは、急速にヘルスケアの専門職分野において脚光を浴びてきていますが、質が高く、しっかりと教育され、専門家としての自覚、技術、道徳観を持った教師は必要不可欠です。

4つのヨガ・リサーチに参加

ヨガのリサーチプログラムに参加したとのことですが、もう少しそのリサーチついて詳しく教えていただけますか?

いままでヨガに関する四つのリサーチと医療研究に関わりました。多発性硬化症(MS)、アルツハイマー症の介護者のため、ホスピスで働く人のためののプロトコル(医療手順)として、ニュージャージ州立大学や、理学療法のケスラー財団、ジョージタウン大学とともに行った、ヨガを主なツールとして使った研究です。

そのうちの二つはNIH(アメリカ国立研究所)の助成金によって行われたものです。すべての研究において、ヨガは生活の質を改善するのに有効であったとの素晴らしい結果が出ました。そして、その発見は複数の科学誌に掲載され、この研究によって研究メンバーは博士課程賞を受賞しました。

今まで、ヨガを教えた生徒さんの中でヨガによって変化が起きた印象的なケースがあったら教えてください。

Mr.L氏(仮名)は、78歳男性でMS、甲状腺がん、悪戦リンパ腫を患っていました。彼は1ヶ月に一度2年間にわたって私の元にヨガの個人レッスンに通ってきました。ヨガを始めてから6ヶ月後には、一般のグループレッスンにも参加し始められるほどになりました。

一年後に、二度続けざまに、心不全を起こしました。回復期には、「気」を使ったヒーリング・タッチのみを行いました。リハビリ中もずっと、それを続けましたが、担当医達は検査結果を見て彼の回復の速さに驚きました。特に彼らを驚かせたのは、肺機能と呼吸力でした。医師達はヨガセラピーを続けるように彼に言いました。これは2019年の話ですが、2019年の12月にはL氏は1ヶ月に一度の個人レッスンを再開して、今は、グループレッスンに参加するというゴールに向かって、頑張っています。

将来の展望を教えてください。

もっとプライベートレッスン、ファミリーレッスン、そして小グループのレッスンを増やすことに興味があります。また、ヨガのインストラクター、医療者、教育者、オフィスワーカーのための特別レッスンにも興味があります。

ヨガは人生の羅針盤であり地図

ダイアンさんにとって、ヨガとは?また人生においてヨガが役立ったことを教えてください。

ヨガは私の60年近くの人生の内の35年間、とても重要であり人生の一部でした。その内の25年間は私のフルタイムの職業でもありました。私の成長と癒しをサポートしてくれるパワフルなツールでした。ヨガは、私自身の内面、職業、魂の成長、身体、感情、知性、哲学の全てにおいて人生の羅針盤であり、地図でした。

現在、若いヨガインストラクターは、ごまんといますが、年を重ねたインストラクターの役割について、どう思いますか。

指導者としてヨガセラピーの専門家として教育と経験を積んだ教師は、かけがえのない存在です。そもそもヨガの伝統は、自己実現と社会奉仕において強い師弟関係の必要性を基盤とする哲学です。

前述のとおり、ヨガはヘルスケア分野において、急速に注目を浴びるようになりました。ヨガが専門職として進化する上において、質が高く、経験豊富で、道徳心と技術を兼ね備えた指導者の存在は不可欠です。年を重ねたヨガの指導者の仕事と役割は若い世代にヨガの知識と技術と哲学を伝えていくことだと思います。


Interviewed & translated by Yumiko M. Hoban