ヨガ・シークエンス(Sequence)とは=数種類のポーズを連続で行うこと。
ピークポーズから組み立てる方法
シークエンスの組み立て方は色々な方法がありますが、一例としてピーク・ポーズから考える方法です。ピークポーズというのは、ヨガのクラスを山登りに例えるなら、段々と体を温めて行って、準備運動を十分にして、到着に至る山の頂上(ピーク)にあるポーズです。
たとえば、「戦士のポーズ3」をピークと定めます。
- 戦士のポーズ3と似た形のポーズで、より簡単なポーズはあるか。
- そのピークに達するために、どの筋肉が働いている必要があるか、ゆるんでいる必要があるか。
この二つから考えてみます。
私の場合、視覚化したいので紙に棒線フィギャー(Stick Figure )で書いてみます。
似た外形のポーズを探す
そして最初は外側の形だけを観察します。つまり筋肉だの関節だのは考えません。
戦士のポーズ3の外形は片足バランス、右足と左足が90度、手が頭上、
- 脚の角度:両体側を強く伸ばすポーズ(Intense Side Stretch)、半月のポーズ、片足を上げたダウンドッグ(3 Leg Dog)仰向けの親指をつかむポーズ(Extended Hand to Big toe Pose)
- 片足バランス:木のポーズ、鷲のポーズ、ダンサー
- 腕の位置:木のポーズ、戦士のポーズ1、両手を上げるポーズ
使う筋肉を書き出します
腹筋、背筋、太ももの前側(+支柱となる足の拇指球がしっかりと床を踏んでいる。)上げっている脚の太もも後ろ、臀部。
以上の場所を特に使うポーズを書き出します。
- ベースの足がしっかりと床を踏む:戦士のポーズ1、2、ハイランジ
- 片足に体重をかける:木のポーズ
- 背筋力:バッタのポーズ、ベイビーコブラ
- 腹筋(コア):船のポーズ、足を高く伸ばすポーズ(Upward Extended Feet Pose)
- 脚の後ろ(ハムストリング)を伸ばす:半分の猿王のポーズ、ねじった半月のポーズ、前屈
- 後ろ足を上げる:片足のダウンドッグ、四つんばいから片足を床に平行に上げる。プランクから片足を上げる。
- 臀部:いすのポーズ、バッタのポーズ、ダウンドッグ
などと書き出して行き、難易度順に並べて行きます。仰向けのポーズ、立ち居 etc…立ったり座ったり寝たりが混ざらないよう、置き換えてスムーズな流れを作ります。そして、ウォームアップのポーズ、ピークの後のカウンターポーズ、リラックスポーズを必要に応じて加えます。
作ったシークエンスを自分で一度やってみて、流れに無理な場所がないかをチェックしながらポーズを足したり引いたりしていきます。
シークエンスは料理と同じ
Set an Intention.
ヨガのシークエンスは、料理のレシピに似ています。まず、何を作るかを決めます。つまり、このクラスが終わるまでに生徒さんが何を学んでいるかを決めます。
そして素材を準備して、適切な長さで炒めたり、ゆでたり、煮たり。そして香辛料や調味料を適宜、順番どおりに入れて、初めておいしい料理に仕上がります。
村松ホーバン由美子:日本ヨガメディカル協会公認講師&WEB編集責任者
E-RYT500、C-IAYT(国際ヨガセラピスト協会認定セラピスト)、介護予防指導士、米国シニアヨガ指導士、ムーブメントセラピー指導者、ORIGINAL STRENGHTH認定プロフェッショナル、日英通訳翻訳。埼玉県在住。
【担当講座】「解剖学② ヨガセラピー✖筋膜」「ヨガ✖ポリヴェーガル理論✖自律神経」「様々なポーズの軽減法」