(以下はHouston Chronicleのレポートからの要約です。)

多くの看護師はCOVID-19のパンデミック以前からストレスや燃え尽き症候群の問題を抱えていましたが、パンデミック中にこれらの問題はさらに悪化しました。

コロナの大流行中、看護師はより多くの患者のケアをしており、多くの患者が苦しんでいるのを見ました。ウイルスを家に持ち帰る恐怖も、彼らの私生活でのストレスにつながりました。

2021年の米国看護財団による調査結果によれば、9,500人の回答者の3分の1以上が心の健康を感じておらず、62%が圧倒されていると感じていることが明らかになっています。また看護師の21%が6か月以内にその職業を辞めるつもりであると述べ、別の29%が辞職を考えていると述べました。

同時に回答者の約半数が、休息、リラクゼーション、音楽療法、運動教室などを通してストレスに対処したいと答え、その内の3分の1以上がヨガや瞑想を希望していました。

そこで、アメリカのHCAヒューストン・ヘルスケア病院では、看護師のストレスを軽減し、燃え尽きを避けることを目標に、メンタルヘルスを支えるためのさまざまな取り組みを開始しました。

まず従業員がリラックスして休憩を取ることができるように会議室などの既存のスペースを3か所をZENラウンジに変えました。ラウンジには、マッサージチェア、香りの良いキャンドル、心地よい音楽、ヨガマットがあります。このラウンジは担当の患者が亡くなっしてしまった際に看護師が少しの間、喪失の感情を処理するためにも利用されています。

また勤務中の看護師にストレス軽減グッズ(スキンケアマスク、ラベンダーティー、ストレスボールなど)を届けたり、看護師のためのセラピードッグの導入、リラックスに特化したヨガセッションもあります。また試験的なプログラムにおいて、看護師は昼食中に10回から15回中断されていることがわかり、中断することなく昼休みをとれるようにする実験などが行われています。

看護師の燃え尽きは全米的な問題であり、HCAヒューストン・ヘルスケア・クリアレイクでは、今後も、看護師のストレス管理をサポートする取り組みの強化や、その効果を評価するためのデータ収集が行い、全国の病院システムに有益な情報を提供することを目指しています。

翻訳要約:村松ホーバン由美子